令和2年、西暦では2020年。

新天皇陛下への御代替わりで迎えた最初の新年。東京オリンピックも開催される予定でしたが、世界は大変な騒動に巻き込まれてしまいました。そう、新型コロナウイルスの猛威ですね。

多くの感染者・死者が出続け、現在もなお前日の記録を上回り続けています。多くの都市が封鎖され、人々の自由は奪われて行く。これまで当たり前に入手出来ていたものができなくなっていく。

不安を募らせた人々は次第に攻撃的になり、奪い合い、罵り合いを繰り返す。久しぶりに直面した生命の危機。食料や衣料や科学技術が発達した現代では、自分の寿命を意識する機会が減っており、自分はいつまでも生きていると錯覚してしまいます。

 

人間は何のために生きている?

ここ数年の人々の悩みは80歳までの人生をどう生きようとか、食べ過ぎてダイエットしなきゃとか、暇だから新しいゲームを買わなきゃとか。気が付いたら僕も「生きる為に生きる」が目的になっていて。自分は何のために生まれたのか?何をする使命を与えられたのか?そんなことを自問しているとき、古事記に出会いました。

日本の神々がくれた答えは「好きなことをして生きなさい。しかしそれを一生懸命にやりなさい。」というメッセージでした。日本の神は一柱の神を中心としたタテ社会ではありません。風の神は風を吹かす事に専念しているし、海の神は海を浄化する事に専念しています。それぞれが自分の仕事を一生懸命やれば、それは時として嵐になるし、大津波になります。でもそれは悪い事なのか?いいえ、善悪で判別する事は不可能。

古事記には八百万の神様が行った事が書き綴られています。それは決して美しい行いばかりではありません。神様はたくさんの愛情を見せる事もあれば、荒々しく破壊し、時として他愛のない理由で殺します。略奪もするし浮気も復讐もする。日本の神様は色々な生き様を提示しています。つまりどれが正解だとか、良いとか悪いとかは言っていないのです。日本はそれだけ多様な生き方を許容できる。でも一つだけ条件があるのです。とにかく自分のやろうと思ったことを「すぐやる、今やる、一生懸命やる」ということです。

話がコロナからだいぶそれましたが、せっかくなのでコロナウイルスを僕の得意な古事記的考察で綴ってみます。僕は僕の好きな事で人生を豊かにしていくので、同じ趣味の方は一緒に楽しみましょう!

 

コロナウイルスを古事記的に考察してみた

疫病が流行った時に日本人はどう対処した?

 

出雲の神様を丁重にお祀りした

 

第10代 崇神すじん天皇の御代。国内に疫病が蔓延しました。人民たみたからは死んで尽きそうになりました。この時天皇はお悲しみになり、嘆いて神床かむとこという夢に神意を得るために特別に清めた寝床で、夜お眠りになっていらっしゃると、大物主大神が夢に現れ、次のように仰せになりました。「これは我が御心である。オオタタネコに我が御魂を祀らせなさい。」天皇が託宣の通りに大物主神を祀ると、疫病はすっかり止んだ。

 

つまりこれは出雲の神様が疫病を起こすというよりも、オオタタネコという出雲の血筋を引く者に祭祀をさせなさいと指令しているところを見ると、出雲の神様のお祀りが不十分だと災いが起こるという意味に解釈できます。大物主を祀る代表的な神社は下記の通りです。

 

  1. 大和国一ノ宮  大神神社(奈良県桜井市)
  2. 金刀比羅宮(香川県琴平町)

 

ここで大事な注意です!この神社に行かなくても遥拝ようはいするだけでいいんです!つまりその神社の方角に向いて朝夕拝むだけ!

昔の人はみんな神様が降臨する山の方角を拝んだり、朝日が昇ったらその方角に手を合わせたりしたのですから。イスラムの人だって時間が来たらメッカのカアバ神殿の方角に祈りを捧げますよね。

オオミワとかコンピラ・コトヒラという音の神社には大物主が祀られていると考えられます。もしもあなたが住んでいる地域の氏神様がオオモノヌシだったら、氏神様を訪ねましょう。

 

疫病を起こす神様とは!?

患いの神 豆良比能宇斯能神わずらいのうしのかみ

災いの神 八十禍津日神やそまがつひのかみ

凶事の神 大禍津日神おおまがつひのかみ

 

古事記には、直接的に病気をもたらす神というのは記載されいません。近いところでは「患い」と「災い」でしょうか。これらの神はいずれも、黄泉の国からもたらされたとあります。コロナも黄泉の国から来た!?

 

疫病を退散させる神様とは!?

 

疫病除けの神 素戔嗚尊すさのおのみこと

 

スサノオ自身というよりも神仏習合によって、武塔天神と同一視されたことに由来します。難しい話は置いといて、毎年6月末に行われる夏越の祓なごしのはらえの時、無病息災を祈ってくぐる茅の輪ちのわのルーツとなる神様なのです。

ヤマタノオロチを斬り伏せたように、コロナウイルスも斬り伏せて!!

スサノオを祀る神社なら全国にあるので、あなたの近所にもあるかも。

くれぐれもわざわざ遠い神社に出かけないで!!

 

 

もっと知りたい!縁起の良い神様!

災いを浄化させる神様

吉事の神 神直毘神かむなおびのかみ

吉事の神 大直毘神おおなおびのかみ

清浄の神 伊豆能売いずのめ

 

黄泉の国の災いを起こす神と共に誕生した、災いを吉事に変える神様三柱。コロナウイルスを退治するというよりも、塞ぎ込んだ現状に嬉しいニュースをもたらしてくれそう。特効薬の発見とか!?

この神様たちを祀る神社は少ないのです。でも神様の名前を読み上げるだけでも言霊が発生しますよ!

 

災いを寄せ付けない神様

道の神 岐神くなとのかみ

 

道案内を務めたり、町の入り口で災いを入れないようにしてくださったり。道祖神として人々を見守ったり。まさに日本を災いから守っている神様。

そのご神格から道俣神、衝立船戸神など様々な呼び名を持ち、似たようなご神格を持つ猿田彦神と同一視されることもあります。

道端で道祖神を見るたびに、コロナウイルスの侵入を防いでくださっていると思えば、ふと手を合わせたくなりますね。都会ではあまり見かけないけど。

 

穢れを清める神様

祓戸大神四柱はらえどのおおかみよつはしら

瀬織津比咩神せおりつひめのかみ速開都比咩神はやあきつひめのかみ
気吹戸主神いぶきどぬしのかみ速佐須良比咩神はやさすらひめのかみ

 

神社でお祓いを受けるとき、神職の方が唱える祓詞はらえことば。そして1年の内2回、6月の夏越の大祓と12月の年越の大祓の時に唱えられる大祓詞おおはらえことば

それら祓詞とは、この祓戸大神が召喚される呪文なのです!すべての罪と穢れを取り払い、無病息災を祈る儀式。また、個人が唱えることにより、自らの罪穢れを取り払うこともできます。

 

–祓詞–

掛けまくも畏きかけまくもかしこき
伊邪那岐大神いざなぎのおほかみ
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原につくしのひむかのたちばなのをどのあはぎはらに
禊ぎ祓へ給ひし時にみそぎはらへたまひしときに
生り坐せる祓戸の大神等なりませるはらへどのおほかみたち
諸々の禍事・罪・穢もろもろのまがごとつみけがれ
有らむをばあらむをば
祓へ給ひ清め給へとはらへたまひきよめたまへと
白すことを聞こし召せとまをすことをきこしめせと
恐み恐みも白すかしこみかしこみもまをす

 

<要約>

イザナギの禊によって生まれた祓戸の大神様!様々な災難・罪・穢れを祓い清めください!

 

–大祓詞–

高天原に神留まり坐す。たかあまはらにかむづまります。
皇が親神漏岐神漏美の命以てすめらがむつかむろぎかむろみのみこともちて
八百万神等を。やほよろづのかみたちを。
神集へに集へ給ひ。かむつどへにつどへたまひ。
神議りに議り給ひて。かむはかりにはかりたまひて。
我が皇御孫命は。あがすめみまのみことは。 
豊葦原瑞穂国をとよあしはらのみづほのくにを
安国と平けく知食せとやすくにとたひらけくしろしめせと
事依さし奉りき。ことよさしまつりき
此く依さし奉りし。かくよさしまつりし。
国中に。くぬちに。
荒振神等をば神問はしに問はし給ひ。あらぶるかみたちをばかむとはしにとはしたまひ。
神掃へに掃へ給ひて。かむはらひにはらへたまひて。
語問ひし磐根樹根立草の片葉をもことどひしいはねきねたちくさのかきはをも
語止めて。ことやめて。
天の磐座放ち天の八重雲をあまのいはぐらはなちあまのやへぐもを
伊頭の千別に千別て。いづのちわきにちわきて。
天降し依さし奉りき。あまくだしよさしまつりき。
此く依さし奉りし。かくよさしまつりし。
四方の国中と。よものくになかと。
大倭日高見の国を。おおやまとひだかみのくにを。 
安国と定め奉りてやすくにとさだめまつりて
下津磐根に宮柱太敷き立て。したついはねにみやはしらふとしきたて。
高天原に千木高知りてたかあまはらにちぎたかしりて
皇御孫命のすめみまのみことの
瑞の御殿仕へ奉りてみづのみあらかつかへまつりて
天の御蔭日の御蔭と隠り坐してあまのみかげひのみかげとかくりまして
安国と平けく知食さむやすくにとたいらけくしろしめさむ
国中に成り出む。くぬちになりいでむ。
天の益人等が過ち犯しけむ。あまのますひとらがあやまちおかしけむ。
種種の罪事はくさぐさのつみごとは
天津罪国津罪あまつつみ くにつつみ
許許太久の罪出む此く出ば。ここだくのつみいでむかくいでば。
天津宮事以ちて天津金木を本打ち切りあまつみやごともちてあまつかなぎをもとうちきり
末打ち断ちて。すえうちたちて。
千座の置座に置足はしてちくらのおきくらにおきたらはして
天津菅麻を本刈り断ち末刈り切りてあまつすがそをもとかりたちすえかりきりて
八針に取裂きてやはりにとりさきて
天津祝詞の太祝詞事を宣れ。あまつのりとのふとのりとごとをのれ。

此く宣らば。かくのらば。
天津神は。あまつかみは。
天の磐戸を押披きて天の八重雲を。あまのいはとをおしひらきてあまのやへぐもを。
伊頭の千別に。いづのちわきに。
千別て。ちわきて。
聞食さむ国津神は。きこしめさむくにつかみは。
高山の末低山の末に登り坐て。たかやまのすえひきやまのすえにのぼりまして。
高山の伊褒理たかやまのいぼり
低山の伊褒理を掻き別けて。ひきやまのいほりをかきわけて。
聞食さむ。きこしめさむ。
此く聞食しては。かくきこしめしては。
罪と言ふ罪は在らじとつみといふつみはあらじと
科戸の風の天の八重雲をしなとのかぜのあまのやへぐもを
吹き放つ事の如く。ふきはなつことのごとく。
朝の御霧。あしたのみぎり。
夕の御霧を。ゆうべのみきりを。
朝風夕風の吹き掃ふ事の如くあさかぜゆうかぜのふきはらふことのごとく
大津辺に居る大船を。おおつべにをるおおぶねを。
舳解き放ち。へときはなち。
艪解き放ちて。ともときはなちて。
大海原に押し放つ事の如くおおうなばらにおしはなつことのごとく
彼方の繁木が本を。おちかたのしげきがもとを。
焼鎌の利鎌以て打ち掃ふ事の如くやきがまのとがまもちてうちはらふことのごとく
遺る罪は在らじと。のこるつみはあらじと。
祓へ給ひ清め給ふ事を。はらへたまひきよめたまふことを。

高山の末。たかやまのすえ。
低山の末より。ひきやまのすえより。
佐久那太理に落ち多岐つ。さくなだりにおちたきつ
早川の瀬に坐す。はやかわのせにます。
瀬織津比売と伝ふ神。せおりつひめといふかみ。
大海原に持出でなむ。おおうなばらにもちいでなむ。
此く持ち出で往なばかくもちいでいなば
荒潮の潮の八百道の八潮道のあらしほのしほのやおあひのやしほじの
潮の八百曾に坐す。しほのやほあひにます
速開都比売と伝ふ神。はやあきつひめといふかみ。
持ち加加呑みてむ。もちかがのみてむ。
此く加加呑みては気吹戸に坐すかくかがのみてはいぶきとにます
気吹戸主と伝ふ神。いぶきどぬしといふかみ。
根国底国に気吹放ちてむ。ねのくにそこのくににいぶきはなちてむ。
此く気吹放ちては根国底国に坐す。かくいぶきはなちてはねのくにそこのくににます。
速佐須良比売と伝ふ神。はやさすらひめといふかみ。
持ち佐須良比失ひてむもちさすらひうしなひてむ
此く佐須良比失ひては。かくさすらひうしなひては。
今日より始めてけふよりはじめて
罪と伝ふ罪は在らじと。つみといふつみはあらじと。

今日の夕日の降のきょうのゆうひのくだちの
大祓に祓へ給ひ清め給ふ事をおおはらへにはらへたまひきよめたまふことを
諸々聞食せと宣るもろもろきこしめせとのる

 

<要約>

天孫降臨されたニニギが治める大和の国は平和です。しかしその中で様々な罪穢れが産み出されます。しかし天上から伝わった神聖な祝詞によって、これらはまるで朝の風や夕の風が吹き飛ばすように、鎌でバッサリと刈られるように消えるだろう。

これらの罪穢れはセオリツヒメ、ハヤアキツヒメ、イブキドヌシ、ハヤサスラヒメが消し去ってくれるだろう。この大祓の儀式で罪穢れが祓い清められることをよくよく拝聴せよ。

 

祓戸大神のお仕事

セオリツヒメ

罪・穢れを受け取り、川から海へと流します。

 

ハヤアキツヒメ

海の底で待っていて、その罪・穢れを飲み込んでくれます

 

イブキドヌシ

海の底から根の国(黄泉の国)への息吹を放ち、罪・穢れを吹き飛ばす

 

ハヤアキツヒメ

根の国で待っていて、罪・穢れを飲み込んで消してくれる

 

つまり、罪・穢れとはバトンリレーで運んでくれていると。。水に流れて、風に飛ばされて、最後は根の国(黄泉の国)で消えていくのですね。

 

おまけ(スマホの待受け画像)

かわち @kamo_tomi_miyae

コロナウイルス退散!!

祓戸大神のパワーを喰らえ!!

 

イラストレーターかわち氏の描きおろしによる祓戸大神をスマホ待受けにして、コロナウイルス退散を祈りましょう。

大祓詞を思い浮かべ、朝に夕に世界の安寧を祈りましょう。