出雲大社の本殿に祀られている和加布都主命(わかふつぬし)の足跡を辿る旅。

美談神社、内神社と歩いてきたのですが、果たして謎は解決を迎えるのか!?

内神社に残された痕跡からたどり着いた場所が、今回ご紹介する石宮神社(いしのみやじんじゃ)なのです。

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前回の記事はこちらをご参照ください

【内神社】出雲大社と同格の神社?迷宮入り確定の神「和加布都努志命」の謎に迫る!

 

 

石宮神社の御祭神と御由緒

大己貴命(おおなむちのみこと)

別称: 大国主命(おおくにぬしのみこと)

 

 

なんと、すでに和加布都主命ではありません!

しかしこの大国主命には古事記にこんな逸話があります。

八上姫との結婚を弟の大国主命に奪われてしまった八十神は大国主命の殺害を計画します。八十神はまず大国主を山へ呼び出します。

八十神「これから俺たちは猪狩をする。この山には赤イノシシがいるらしい。お前は山の麓で待っていて、俺たちが追い込んだ赤イノシシを捕まえよ!」

と言って大国主命を山の麓に待たせると、山の上から真っ赤に焼けた大石を落とし、大国主命を殺してしまいました。

 

これはいわゆるイノシシ狩りに関する神話ですが、前回訪問した内神社の御由緒にも

和加布都努志命がイノシシ狩りを行った逸話が残されています。

出雲風土記によると内神社の近くで和加布都努志命 がイノシシを追いかけた際に「猪が失(う)ちぬ」と仰ったことから、この地を内野と呼び、それが現代に訛って「大野」という地名になったのだと伝えられています。この神社では出雲風土記の「うちぬ」から内神社と名付けたのです。

大国主命の神話と違って、死んだりはしていないのですが、それならばイノシシ狩りを行ってしかも取り逃がした話など、なぜ大切に言い伝えとして残す必要があったのでしょうか?

 

 

石宮神社のご本殿

本殿にお社は無く、犬石と呼ばれる大きな石が鎮座しています。

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鳥居をくぐってすぐの参道には猪石が二体鎮座しており、これは大国主命が猪狩りの際に追いかけた猪と、狩りに同行した犬が石になったのだとされています。

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猪が通ったこの地を、しし路(ぢ)と呼び、現在の地名宍道(しんじ)の由来となっています。

本殿(ご神体)は南を向いていました。

その先にはたたら製鉄が盛んに行われた奥出雲 横田という地域があります。この山では昔から砂鉄が採れたのですが・・・

 

 

石宮神社の境内摂社

熊岩神社

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ご祭神

伊邪那美命(いざなみのみこと)

事解之男命(ことさかおのみこと)

速玉之男命(はやたまのおのみこと)

石析神(いわさくのかみ)

根析神(ねさくのかみ)

速玉とあるのは物部系の神の表れですね。

物部氏と言えば布都御魂(フツミタマ)という霊剣を守る集団。石上神宮に安置されたその剣は出雲の国譲りにも同行し、神武天皇の即位を助けた伝説の剣です。

布都御魂は古事記では武御雷(タケミカヅチ)が持つ剣として登場し、日本書紀では人型の神様の経津主神(フツヌシ)として降臨しています。

いずれにしても物部氏は経津主神を祖先とすると考えられます。

武内神社

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ご祭神

武内宿禰(たけうちのすくね)

 

経津主神または布都御魂の子孫です。神武天皇をはじめとする歴代天皇にお仕えになった大臣。外交や政治のトップとして働かれました。こちらも言い換えれば物部系。

まとめ

和加布都主命の足跡を追ってきた石宮神社。

本殿には古事記と出雲風土記を意識して大国主命が祀られていた。

しかしその本殿裏にあったのは物部系の気配と霊剣 布都御魂、そして経津主神とのつながり。

本殿が向いている南方には砂鉄の取れる山。

剣とたたら製鉄。無関係とは思えないつながりですね。

出雲大社ご本殿から、ここ石宮神社まで和加不都主命を追いかけてきて分かった事。

やはり和加不都主命とは経津主神と同一神はないかという事です。

という事はやはり、出雲大社ご本殿の中には国譲りを迫った神様、経津主神が鎮座しているという事でしょうか?それなのに出雲風土記では「和加不都主命は大国主命の御子」と書いています。当時の人々の色々な思惑が交叉しているのでしょうか。

国譲りから少なくとも3千年以上は経過している現代では、当時の事をあれこれ言う資格も、そんな意味もありません。ただ命が繋がってきた事に感謝するのみです。

いつの時代も歴史を作っていく人々がいて、それを大事にお祀りする人々がいます。どんなに偉業を成し遂げようとも子孫が残らなければ何の意味があるでしょうか?

国を譲った出雲に住んでいる私は、国を奪われたなどと考える事はありません。過去に何があろうとこれからの国と国民、家族の安寧を願うのみです。

出雲の神社を訪ねていると、時々そんな遥かな想いに浸る事があります。皆様も是非出雲の神社をご参拝ください。

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