ヤマタノオロチ伝説を追いかける旅。

次に訪れたのは河邊神社(かわべじんじゃ)という場所。ここにはスサノオの正妻、稲田姫の伝説が残っています。実はスサノオの行った偉業については、古事記や日本書紀、出雲風土記に詳しく記載されているものの、稲田姫の事についてはあまり詳しいことが分かっていません。

そんな中で貴重な御由緒がここに!偉業を成し遂げた神の妻とはどんな方だったのでしょうか?それではご紹介していきましょう!

 

河邊神社の御祭神

 

主祭神

久志伊奈太美等與麻奴良比賣命

(くしいなだみとよまぬらひめのみこと)

 

清之湯山主三名狭漏彦八島篠命

(すがのゆやまぬしみなさるひこやしまじぬみのみこと)

 

この二柱の神様はスサノオの妻であるイナタヒメとその御子であるヤシマジヌミであるとされています。しかし、何といっても長いお名前!

神様の名前とは、長ければ長いほど尊い神、あるいは偉業を成し遂げた神と言えます。色んな肩書を持っているという事は、色んな土地において崇敬された証であり、色んなご実績を称えられた証です。また、大国主命のように沢山の別名を持っていることも同じように尊い意味を持ちます。

こんなにも崇敬を受けておられる母子神。この土地でどんな事をなさったのでしょうか?

 

相殿祭神

正八幡宮

誉田別命(応神天皇)

気長足姫命(神功皇后)

 

海原神社

大綿津見三神(住吉三神)

 

河邊神社の御由緒

スサノオの御子をご懐妊なさったイナタヒメはご出産の地を求めて旅をなさっていました。そして産湯に使える良い水源のある熊谷(くまたに)という地にたどり着きます。出雲風土記には姫が仰った言葉が地名の由来になったとしています。

ここは久麻久麻しき谷であると仰った。だからこの地を熊谷(くまたに)という。

 

くまくましいというのは現代語では「奥深い」という意味だそうですが、奥まって過ごしやすい場所で出産の時を迎えたということでしょうか?

 

河邊神社の御本殿

社殿は大社造で、南を向いています。

御神紋はなく、千木は大和系の女千木。

 

河邊神社はもともとこの場所にあったわけではなく、御由緒によるとここから斐伊川を下ったところにある下熊谷という地にあったようです。地図で見つけることはできませんが、下熊谷との境には烏帽子山という山があり、その麓に鎮座していたそうです。

現在の河邊神社の位置には、もともとは海原神社と八幡宮があり、明治の時代に合祀したとあります。この地は斐伊川が大きく蛇行する不思議な場所。まるで神様の力で人の住む場所を確保したかのように、川が迂回しています。

 

河邊神社の境内摂社

 

社日碑

文字が消えているため確認ができませんが、恐らく社日碑と思われます。

 

三宝荒神さん

出雲にはよくある三位一体の神。こちらは祠などはなく、御幣が3本備えてありました。

 

八坂神社・若宮神社・金刀比羅神社・八乗姫神社

4つのお社が連なった摂社。

八坂はスサノオ、金刀比羅はオオモノヌシ、若宮・八乗は御祭神が不明です。

 

河邊神社へのアクセス

公共交通機関でのアクセスは不便であるため、マイカーかレンタカーでの移動をお勧めします。出雲大社からは高速道路を経由して約50分。出雲市駅からは40分程度です。

 

 

まとめ

稲田姫が出産に選んだ場所、元々はもう少し山の中にあったようですが、どうしてこの地をお選びになったのか、決定的な証拠は見つけることができませんでした。

しかし姫のお名前、御子のお名前を拝見するにつけ、その崇敬の篤さがうかがい知れます。まだまだ謎の多い稲田姫。今後の取材によって色んなことが繋がってくるかもしれません。

 

 

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