出雲風土記に記載されたクタミ社のうち、大国主命を祀る神社。少し難しい漢字があてられ、玖潭くたみ神社とされています。前回、久多見くたみ神社に参拝した際に、元々クタミ社というのは3社あったことを知りました。前回の記事はこちらです。

色々と遷座や合祀を繰り返すうちに、ルーツが分かりにくくなっていきます。。出雲風土記から1300年以上経った今、大事に語っていきたいと思いました。早速ご紹介していきましょう!

 

玖潭神社の御祭神

主祭神

大穴牟遅大神(おおなむじおおかみ)

 

配祀神

正哉吾勝々速日天忍穂耳命まさやあかつかつはやひのあめのおしほみみのみこと

天穂日命あめのほひのみこと

天津彦根命あまつひこねのみこと

活津彦根命いきつひこねのみこと

熊野久須毘命くまのくすひのみこと

多紀理姫命たきりひめのみこと

市杵島姫命いちきしまひめのみこと

多岐津姫命たきつひめのみこと

闇淤加美命くらおかみのみこと

 

主祭神はオオクニヌシのご幼名である、オオナムジとなっています。つまり大国主という称号をスサノオからいただく前に名乗っていた名前。

配祀神の九柱は、アマテラスの息子五柱、スサノオの娘三柱、そして水神様であるクラオカミとなっていました。

 

玖潭神社の御由緒

この辺りものどかな風景で、クタミの地に相応しい雰囲気です。

 

出雲風土記に見えるクタミ社

-出雲風土記 楯縫郡-

所造天下大神が天御飯田の御倉をお造りになるための場所を求めて巡りなさった。そのとき、「波夜佐雨久多美乃山」と仰った。だから久多美という。

 

この謂れは久多美神社と同じですが、神社の看板によると”神亀3年(726)字を玖潭と改む”とあります。つまり出雲風土記が書かれた後に漢字表記を改めています。

 

玖潭神社の御由緒書

本社は現在の社地より20町余り(約2.2Km)北方城山要害平という山頂にあったが明応5年(1496)秋回録の災に罹り社殿悉皆焼失しその際御神体は西方に巨巌上に鎮座ましましたが之を貴女社(現在の荒神広にあった社)に奉遷し更に久多美社(五社明神)を合祀し玖潭神社として新に社殿を築き現在地に遷し奉った。※貴女社は埋女社の御表記か?

元々は今の場所よりも2.2km北に社殿があったが、火事で焼失し、現在地のすぐ近くの貴女社(うずめしゃ)に遷座。その後、南西にあった池田社を合祀したという事です。

前回参拝した久多美神社は池田社が遷座したものだと書かれていましたので、遷座前にご分霊をいただいたという事でしょうか。もうね、玉つき引っ越しみたいで覚えづらいです!

一応、久多美神社の御由緒も載せておきます。。

 

久多美神社の御由緒書き

-神社の看板より抜粋-

出雲風土記には久多美神社の記述が三社あり、その一つは久多見町寺床にある大国主命を祀る社で、他の二社は久多見町埋女(うずめ)にあった三女神を祀る埋女社と、久多見町池田に五男神を祀る池田社である。久多美神社は池田社の分霊を訪遷した神社であり、境内の三女神社は埋女社の分霊を遷した社である。

 

池田という場所から現在の東福町までは距離があるらしく、遠い地を飛び越えて遷座したことから飛田大明神(とびただいみょうじん)と呼ばれたそうです。

その後、江戸時代に松平氏が富田大明神と改名したとのことです。

 

クタミ社遷座ルートまとめ

寺床社、埋女社、池田社がかつてあった。埋女社と池田社は近い位置にあり、寺床社は北方の山の頂上にあった。寺床社は大国主命を祀り、埋女社は宗像三女神を、池田社はアマテラスの息子五柱を祀っていた。玉つき引っ越しを繰り返す内、久多美神社の主祭神は大国主命ではなくなった。。こういうことでしょうか?

 

玖潭神社の境内

御本殿

社殿は大社造り、千木は男千木、御神紋は二重亀甲に剣花菱。方角は南東を向いています。

本殿が見つめる先には、現存するもう一つのクタミ社、久多美神社があります。なんと久多美神社も南東を向いているのですが、その先にはいったい何があるというのでしょう・・・

 

八坂神社

素戔嗚尊すさのおのみこと

 

天満宮

菅原道真公すがわらのみちざねこう

 

金刀比羅神社

大物主命おおものぬしのみこと

 

 

若宮神社

味耜高彦根命あじすきたかひこねのみこと

 

この神様は大国主命の息子さんですね。

 

玖潭荒神

 

 

謎の祠

神社の御由緒書きにも見えません。どんな神様が祀られているのか不明です。

 

 

玖潭神社へのアクセス

一畑電鉄の雲州平田駅から車で約10分。公共交通機関で目指すことは困難です。自動車をお勧めします、が!神社には駐車場がありません。路上駐車となりますので、周囲にご配慮の上、手早く参拝をすませましょう。

 

まとめ

出雲風土記に記載されたクタミ社は三社。現存するクタミ社は二社になっていました。しかし、遷座や合祀を繰り返す内に、東の方へ飛んでいった久多美神社には大国主命がいなくなるという結果に。ここ玖潭神社は主祭神を大国主命とし、風土記の時代を今に伝えていました。

 

 

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