黄泉の国へ妻を訪ねたイザナギは、妻イザナミの変わり果てた姿に驚き、慌てて逃げ帰ったという。

そんな黄泉の国の近くにある剱神社つるぎじんじゃは、イザナギがここを通って逃げた事を示す神話が残されています。

 

剱神社の御由緒

ー古事記に伝わる黄泉の国の神話ー

恥をかかされたイザナミは、逃げる夫イザナギに黄泉醜女を放ちます。

イザナギが髪飾りを投げると山ぶどうやタケノコが生えて、飢えている黄泉醜女の足を止めました。

イザナミはさらに雷神八柱と黄泉の国の軍勢千五百を放ちます。

イザナギは腰に履いていた十束剣とつかのつるぎを抜き、後ろ手に剣を振り払いながら逃げたのです。

それでも黄泉の軍勢は引かず、黄泉比良坂に生えていた桃の実を投げつけると退散していったと。するといよいよイザナミ本人が追いかけてきて、イザナギは千人もの力でやっと動くほどの大岩を持ってきて、黄泉比良坂を塞いだのでした。

 

この黄泉の国から逃げ帰る神話の中で、剣を後ろ手に振り払いながら逃げた場所というのが、この劔神社だと伝えられています。

 

宮内庁が指定したイザナミの陵墓、神納峠から黄泉比良坂を結んだ直線状に位置する劔神社。位置的にもバッチリですね。

しかし、ずいぶん早い段階でシコメを振り払って、ずいぶん長い距離を雷神と黄泉の軍勢に追いかけられた感じでしょうか・・・

 

劔神社の御祭神

伊弉冉尊いざなみのみこと

大山祇命おおやまつみのみこと

中山祇命なかやまつみのみこと

麓山祇命はやまつみのみこと

正勝山祇命まさかつやまつみのみこと

籬山祇命まがきやまつみのみこと

 

イザナミと山の神様五柱という構成ですが!オオヤマツミ以外は全く他の神社でお会いしたことがありません!

お名前から察するに、山の頂、中ほど、ふもとまでは分かるのですが、正勝と籬というのが山に関係あるのか不明。。。

 

劔神社の境内

ご本殿

社殿は大鳥造り、御神紋はなく、方角は東を向いています。

千木は前側が男千木、後ろ側が女千木という珍しい構成。

 

後ろから女神(イザナミ)が追いかけ、前を男神(イザナギ)が走って逃げたという古事記の伝承と重なると言えば納得できるかも!?

 

稲荷神社

稲倉魂命うかのみたまのみこと

 

藤森神社

舎人親王とねりしんのう

 

なんと日本書紀を編纂したあの舎人親王が祀られているではないですか!出雲地方でもここだけだと思います。学問の神様として崇敬されているそうです。

 

本殿、その後ろに稲荷神社と藤森神社。

同じ方角を向いているのですが、これがまた黄泉比良坂の方角ではなく、東南東の方角・・・そんなに綺麗に話がまとまるわけもないか。

 

謎の石碑

 

 

荒神様

 

 

日吉神社

大巳貴命おおなむちのみこと

 

劔神社へのアクセス

 松江駅から八雲線バスに乗車~神納橋バス停で下車後、徒歩6分程度です。

 

神社に駐車場はありませんが、一の鳥居の前にあるこの通路には停めることができそうです。ただしコンパクトカーか軽自動車くらいじゃないと厳しいかも・・・

 

鳥居をくぐると150段くらいの急な階段がありますので、足腰に自信がない方も厳しいかも?

 

まとめ

宮内庁お墨付きのイザナミ陵墓近くにある神話スポット。イザナギが剣を後ろ手に振り払いながら逃げた場所。

劔神社が鎮座する場所は日吉という名前と、謎の山の神様がたくさん祀られていました。この神社、本当は全然違うストーリーを持っているのかもしれませんね。