大国主命の妻を訪ねる旅。

次に訪れたのは、出雲市平田町にある宇賀神社(うがじんじゃ)です。ここに祀られている神様は大国主命をフッた事で有名!今回はどんなラブストーリーが見えるのか!?早速ご紹介していきましょう。

 

宇賀神社の御祭神

綾門日女命(あやとひめのみこと)

大己貴命(おおなむちのみこと)

 

おおなむちとはオオクニヌシの別名。噂の二人を祀る神社なのですね。綾門日女は神社の御由緒書きによると綾門貴命と表記されていました。この二人のラブストーリーは出雲風土記に記載されています。

 

出雲風土記

所造天下大神命(大国主命)が神魂命の御子である綾門日女命(あやとひめのみこと)に求婚された。その時 綾門日女命は承諾せずに、逃げ隠れなさった。大国主命が、伺い求められたがこの郷である。だから、宇加(うか)という。

なんと!大国主命がフラレています!

 

と、ネタの為に一応言いましたが、求婚された女性が身を隠し、それを求婚者の男性が探し出すのは古代の風習なのだそうです。特に由緒ある家の姫様となれば、そんな大事な申し出を即答する訳にはいきませんよね。綾門日女はどこへお隠れになったのでしょう。神社の御由緒にはこのように記載されています。

 

大国主命は綾門日女命がどこへ身を隠されたのかと出雲大社を出て、彌山(みせん)~鰐淵山(わにぶちやま)~宇峠のあたりを訪ね伺われた。それで宇賀という地名になった。

 

まさに山から山へ探し回っていますね。。この地域の伝承によると綾門日女が隠れていたのは黄泉の穴だったと伝えられています。山々を探し回って、正解は黄泉の穴の中でした~!というオチ。これは何を暗示するのでしょうか・・・

 

 綾門日女命が隠れた黄泉の穴

宇賀神社から北西へ約3km行ったところに、黄泉の穴とされる場所があります。写真はその穴なのですが、ここにたどり着くまでに相当厳しい山道を上がっていきます。一体どんな逃げ方をしたのでしょうか。。本気の隠れんぼ!!

黄泉の穴の隣には夜見神社が鎮座しています。黄泉の穴と夜見神社については別記事に詳しくご紹介しますね。

 

 

 

宇賀神社の御本殿

御本殿は出雲系の大社造りで、千木も出雲系の男千木、御神紋は亀甲に桜紋、社殿は真東を向いています。

 

宇賀神社の境内摂社

子安神社

同座 庚申神社

合祀 彌努波神社 熊野神社

 

以上のように棟札に記載されている。御祭神などは記載がありません。

 

名称不明の摂社

この摂社も御祭神の記載などはありませんが、お社の下に龍神を象ったものと思われる置物がありました。

 

名称不明の摂社

 

名称不明の摂社

道祖神でしょうか。

それにしては大黒様と思われるお面が捧げられています。これについても説明書きがありませんので謎です。。

 

綾門日女命とはどんな女性?

多くの女性にモテた大国主命が探し回るほどの美女でありながら、探されると黄泉の国に隠れる程のシャイっぷり。これは深追いしない方が良い恋になるかも・・・?

しかし逃げられると追いたくなるのが男というもの。そういうところも含めて、恋愛上手な姫様だったのかもしれません。この綾門日女命はカミムスビの御子とされていながら、その存在は出雲風土記にたった数行記載されている程度。どんな神様なのか、情報が少なすぎます。

しかし、なんと出雲にはもう一社だけ、綾門日女命の情報に迫る大事な神社がありました!別記事でご紹介しますね。

 

大国主命が綾門日女命を追いかけたとされるルートをマップに落とし込んでみると、出雲大社から黄泉の穴へ向かってほぼ一直線上に弥山・鰐淵山があります。

しかし、宇峠とは出雲大社の北側、鵜峠の位置であり、その近くにはもう一つの黄泉の穴、猪目洞窟があります。出雲風土記には黄泉の穴について、磯部にあると記述していますが、古代の地形はどうだったのでしょうか・・・

 

現在でも登山ルートはあるのですがその昔、神仏習合の時代には出雲大社の神宮寺が鰐淵寺であったように、人の往来が多かったのでしょう。

大国主命だけでなく、山を越えた人の交流の中で恋に落ちる男女も多かったのかもしれません。今の様に車社会ではない時代は、平野部を歩くよりも山道を歩く方が安全だったそうです。山の中には水もあり、食料もあり、雨宿りする場所も多く存在しますよね。

 

宇賀神社へのアクセス

閑静な住宅街にあり、大型車での侵入は困難です。もちろん公共交通機関などでは目指すことができません。最寄りの雲州平田駅からは車で約10分程。神社には駐車場があります。

遠方からお越しの際はマイカーかレンタカーが便利です。

 

まとめ

大国主命の求婚を断り、黄泉の穴まで本気のかくれんぼを仕掛けた美女!その正体は次に持ち越しとなりましたが、ここに来てよかったと心から思える神社でした。地元の方に大切にされているのでしょう。温かな心地よい気に満ちています。お越しになる際はぜひ地元の方に感謝の想いを込めてお参りください。

 

 

 

 

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