【湊社】大国主命の専属料理人!?見てはいけない神事とは!?

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出雲大社の境外摂社である湊社(みなとのやしろ)

摂社と言いながらも出雲大社からは実に3kmも離れています。しかし、このお社には大変重要な役割があるのです。誰も見たことはない、見てはいけない神事に関わるお社。

出雲神話にご関心の強い方であれば、見逃せない神社ですよ!さっそくご紹介していきましょう!

湊社の御祭神

櫛八玉神くしやたまのかみ

この神様は料理の神様。特に大きな業績としては、国譲りの際に建御雷(タケミカヅチ)に和平を祝した宴会の席を設けられました。

その宴会では櫛八玉神 自らが食材を調達したとあります。その調達の仕方がプロ中のプロ。失礼のないようにとの配慮がすごいのです!

まず櫛八玉は鵜に変身して海底の埴(粘土)をとり、天の八十平瓫(平らな土器)を作りました。次に海藻を刈って 燧白・燧杵を作り、火を鑽り出します。

そして調理前に、火鑽りの詞(祝詞のようなもの)を奏上しました。

この神話での記述はつまり、神様に献上する食事というのは神聖な火を使って調理しなければならず、そのために海に潜って粘土や海藻を取り、火おこしの器具を作ったり、食事を乗せる食器を作ったという事でしょう。

そこから用意するの!?と言いたくなるような丁寧ぶり。そして調理にかかる前には祝詞を奏上し、丹精込めて調理したということです。国譲りという大事な局面にあって、お客様をもてなすために精一杯務めた事が分かります。

湊社の御由緒によると、国譲り後も大国主命に日々の食事を奉ったとあります。つまり、大国主命の専属料理人としてお仕えになったという事でしょう。

ちなみにこの櫛八玉神とは速秋津姫(ハヤアキツヒメ)の孫。速秋津姫とはお祓いの神、四大神のうちの一柱。川から流れ込んだ穢れを海の底へ飲み込むとされています。どちらの神もやはり海に関係する神様ですね。

湊社の本殿

出雲系神社には珍しい流造(ながれづくり)

千木や鰹木はなく、ご神紋も見当たりません。

本殿前には神楽殿が大きく鎮座。

本殿は真南を向いています。

周りを古くからある住宅に囲まれ、この神社の周りだけ雑木が残っています。非常に穏やかな気が満ちており、気持ちよく過ごすことができました。

見てはいけない神事「見逃げ神事」

8月14日の午前1時に行われる神事。

見逃げ神事とは、大国主命のご神霊を神職の体に降ろし、町内を巡るという謎の神事。

この神事の日は大社周辺の住民は外出禁止となります。この神事を行っている神職の方と出くわした場合、神事が振り出しに戻ってしまうのです。つまり、神事の進行を邪魔しないため、住民の方は家に籠るのです。

大国主命が年に一度だけ出雲大社を離れて行く先とは、まず最初がこの湊社なのです。

そもそもこの湊社をお祀りしていたのは出雲大社の神職の家系である別火氏(べっかし)。見逃げ神事において、湊社の次に訪問するのは赤人社といって、これもまた別火氏がお祀りした神社。

出雲大社の御由緒には、「見逃げ神事は別火氏が行ってきた」とありますので、別火氏系神社を回るという事に納得できます。

見逃げ神事については別の記事に詳しくご紹介しますね。

湊社へのアクセス

公共交通機関などは通っていません。マイカーもしくはレンタカーでお越しください。境内は公園となっており、駐車スペースは十分にあります。

近隣の住宅にご迷惑にならないよう、お静かにお参りください。

まとめ

大国主命の専属料理人をお祀りした神社。

年に一度だけわざわざこのお社を訪ねる大国主命。どんな意味があるのでしょうか!?

湊社というお名前から海辺を連想させます。大昔はここが海岸線だったのかもしれません。まだまだ謎を秘めた櫛八玉神。次の記事でもさらにご紹介していきたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございます!

皆様に素敵なご縁がありますように!

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